呼吸のように・・・

俳句のエッセー

雀の子育て

子雀たちが飛行訓練中のようです。

毎朝、ジュクジュクと緊張した声が聞こえてきます。

こちらへ来たかと思えば、またどこかへ行き、

また、戻ってきています。

わが家の屋根の上を飛び回っているような声ですが、

家の中からは姿は見えません。

朝、目覚める前、夢の中に雀の声が登場します。

うつらうつらしながら、気持ちは神様への祈りになっていたようです。

寝ぼけまなこで、神様へ自分の胸の内を告白し、助けを求めました。

そして、明日、また雀の声が聞こえて来たなら、

私は大丈夫だという証だと、一方的に神様と約束しました。

夢の中のことです。

それから、数日、

雀は毎朝、屋根に来てくれています。

毎朝、私は神様が傍にいて守ってくださることを信じ、

喜びつつ祈ります。

そして、ついに雀たちは、我が家の窓ガラスに糞をするほど、

身近な存在になりました。

一瞬、「あ、糞だ」と、ブルーになりましたが、

これは、雀が来てくれている証拠ですから、

神様が大丈夫だと仰っている証拠でもあります。

神様は、私のいい加減な祈りにも耳を傾けてくださり、

願いを聞いてくださることを知っています。

ただ、行動するのみです。

屋根の雀の約束は、子雀たちが成長した後も

きっと毎日確認できると信じています。