呼吸のように・・・

俳句のエッセー

2017-01-01から1年間の記事一覧

大晦日

今年も、今日が最後の一日となりました。 思い起こせば、色々なことがありました。 それなりに尽くしてきたと思うのですが、 至らないことも多かったですし、 空回りになったこともありました。 今年、始めに、 俳句のお仲間であり、句会の先生だった 小室登…

クリスマス

クリスマスおめでとうございます。 主のご降誕をお祝いしましょう。 私も、漸く、風邪が良くなり、声が出るようになりました。 久々にこじらせた感じでした。 いきなり寒くなりましたから、免疫力が落ちたのですね。 ですが、これで、讃美歌も気持ちよく歌え…

雉十日会 合同句集

この度、雉十日会は、合同句集を出版いたしました。 ご報告をいたします。 小室登美子先生が、今年三月に急逝され、 その後、編集の一切を請け負わせていただきました。 ご多忙の中、序文をお書きいただきました、 「雉」主宰 田島和生先生には、心より御礼…

きよしこの夜物語

明日、12月9日(土)午後4時から5時。開場3時。 アドベントコンサートが開催されます。 入場は無料です。 於:日本基督教団 金沢教会 牧師:井ノ川 勝 「きよしこの夜物語」 かつてオーストリアで生まれた讃美歌「きよしこの夜」。 本物のパイプオルガンの音…

ひややか

ひややかに月下美人の一夜花 田島 和生「ひややか」は、秋の季語です。 うっかりして、間違えそうになる季語かもしれません。 秋の気配が感じられるようになるころでしょう。 初秋の暑さも去り、すっかり秋らしくなる少し前、 真夜中には、ひやひやとした空…

熟れ田

ゆつくりと加賀の熟れ田を雲の影 田島 和生 加賀は百万石の地。 現在も広大な稲田を見る事ができます。 稔り田の色は落ち着いた黄金色で、 頭を垂れた一面の稲穂は、豊かさの象徴。 その加賀の熟れ田を、雲の影が、ゆっくりと流れてゆきます。 秋の雲ですか…

ひやひやと

ひやひやと湖へ火色の夜明雲 田島 和生 季語は「ひやひや」。秋。 秋の空気を表す季語は、たくさんあります。 それほど、秋らしさを思わせるものだと言えるでしょう。 そして、それら一つ一つに微妙な違いがあり、 俳句の雰囲気を決定するので、慎重に季語を…

冬の虹

教会の方のお見舞いに行ってきました。 今週は、これからお天気が悪くなるそうで、 雪にでもなると、運転しにくくなると思い、 思い立って、今日の午後、出かけてきました。 お部屋を訪ねると、お休みになっていらっしゃいました。 声をかけて、起こすのも悪…

手帳

雉十日会の合同句集をお願いした 喜怒哀楽書房さんから、来年の俳句手帳が届きました。 早く仕上がりましたので、次の句会にはお渡しできます。 一日一句書く事ができる俳句手帳です。 俳句の日記になると思います。 皆様、これで、一日一句、仕上げてくださ…

秋の瀬戸

「雉」全国俳句大会に行ってきました。 今年は「呉」が会場でした。かつての軍港です。 私は、戦争のことに興味がなく、また、好きではなく、 呉が造船で栄えたところだということも、戦艦大和の故郷ということも まったく知らなかった、という次第です。 大…

立冬

暦のうえでは冬となりました。 だんだんと寒さが増してゆきます。 日も短くなり、北国では、日差しが貴重です。 だからでしょうか。 日差しの中の草木は、より一層、凛として見えます。 不思議なことですが、恵まれたときよりも 満たされない何かや、特別な…

大南風

石室の奥壁あらは大南風 田島 和生なるほど!「大南風(おおみなみ)」ですか。 思わず口にしました。 「石室」とは、古墳だと思います。 遠雷の聞こえて来た塚の中へ入っていらして、 あるいは、覗いて、奥の壁まですっきりと見通せたのでしょう。 「大南風…

遠雷

遠雷は乳房型せる塚あたり 田島 和生WEP俳句通信Vol.100より。 「乳房型」という言葉が目立ちます。 つまり、これは古墳でしょう。 「遠雷は」「塚あたり」ということは、 遠くから見えている古墳でしょうか。 独立して築かれた円墳を、乳房型と捉えた作…

白百合

白百合へ雨粒はつか高曇 田島 和生「雨粒はつか」僅かな雨が、 曇り空からはらはらと落ちてきます。 それを見上げているのでしょう。 キラキラと輝く雨粒ではなく、ほつほつと微かに光る雨粒。 それは、「高曇」という言葉から想像しました。 高曇の空に、白…

青瓢(あおひさご)

青瓢幼ながらにくびれゐし 田島 和生WEP俳句通信より。 面白い俳句だと思いませんか? 青瓢とは、瓢箪のまだ熟していないものをいいます。 まだ、青く若い実を、人を思わせる表現で詠んでいます。 「幼ながらに」まだ、子供だというのに、 「くびれゐし」…

精霊蜻蛉

水匂ふ背戸の精霊とんぼかな 田島 和生「精霊とんぼ」とは、盂蘭盆のころに現れる蜻蛉のことだそうで、 多くは、ウズバキトンボを言うそうです。 「背戸」という言葉が好きでした。とても合っていると思います。 幼い頃、私も「背戸」と教わり、話していまし…

鰻釣

竿立てて行つてしまへり鰻釣 田島 和生『WEP俳句通信』より。 昨日の作品のつづきのようです。 子鷺が見守っていた鰻釣。 竿を立てて行ってしまったようです。 いともあっさりとした表現で、後に残された水面を表します。 何事も過ぎてしまえば、跡形もな…

鷺の子

鷺の子の舳先に見遣る鰻釣 田島 和生鰻釣の舟が出ているのでしょう。 私は、鰻釣を見たことがないので、詳細は分かりませんが、 鰻釣の舟の先に、小振りの鷺が来て止まったのでしょう。 「鷺の子」とあるように、それは、怖気づくこともなく、 鰻を釣る漁師…

釣の子

釣の子が立ちて背見す葛嵐 田島 和生『WEP俳句通信』vol.100より 葛原を思います。 「葛嵐」を用い、葛の動きを出しました。 「釣の子」が、しゃがんで引きを待っていたのでしょう。 そこへようやく当たりがきました。 子どもは立ち上がります。小さな…

寶圓寺

利家とまつの菩提寺…とのこと。 寶圓寺。 時間ができたので、その辺りを歩いてきました。 一度、訪ねようとしたところが、見つからなかったことがありました。 この辺りは高低差が激しく、上の道と下の道と行く方向を間違えると、 地図では近いはずなのに、…

となりは何をする人ぞ…

爽やかな秋を、どのようにお過ごしでしょうか? 音楽鑑賞というには及びませんが、 ネット色々と検索して、近頃、ラ・カンパネラはじめ、 ピアノ演奏がお気に入りです。 色々な方の演奏を聞き、心を震わせています。 最もよく聞くのは、辻井伸行さんです。 …

車百合

車百合磨き丸太へ数多咲き 田島 和生車百合がたくさん咲いています。 磨き丸太とありますので、製材所か何処かで、 立派な丸太なのだろうと思います。 その丸太が、たくさん重ねられているところに 車百合も数多咲き競っているようです。 何気ない景色ですが…

芍薬

芍薬が貰ふ仏花の余り水 田島 和生こんな句を詠んでみたい… そのように思いました。 楽しいですね。 つまりは、仏さんにお供えしたお花の水を、 庭の芍薬にかけてあげた、というだけでしょう。 たったそれだけのことが、上品に詠まれています。 何でも句にな…

南瓜の花

朝日浮き南瓜の大き花咲(わら)ふ 田島 和生 朝日が顔を出したとき、その日差しによって、 南瓜の花がまぶしく、鮮明に現れました。 花が、楽しそうに人が笑った顔に見えたのでしょう。 花が「咲ふ」と書いて、「わらふ」と読ませました。 思い切った表現方だ…

秋の伝道礼拝

秋の伝道礼拝のご案内です。 10月15日(日)午前10時15分より 於:日本基督教団 金沢教会 説教「選ぶ人生、選ばれる人生」 井ノ川 勝 牧師 聖書:申命記 7章6〜8節・コリントの信徒への手紙一 1章26〜31節 高校生が100人ほど出席の予定です。 お早めにお出か…

「筆談」は差別か?

先日、俳人協会全国俳句大会において、拙句が入選いたしました。 小澤 實 選 筆談の文字へ落花のつづきゐし ちえりしかし、今日、この句について、身近なところから苦情を受けました。 聴覚障害者を詠んだのではないかとの内容です。 掲句は、まったくの事実…

爽やか

爽やかないい日が続きます。 今日は10月10日、やはりお天気でした。 こんないいお天気の日は、何かを探しに出かけたくなります。 何を探すというのでしょう。 駅裏にできた新しい道を通り、公園に入ると、日時計がありました。 ですが、文字盤の見方が判らず…

体育の日

今日は、良く晴れた体育の日でした。 サイクリングの方が、よく目につきました。 一人、また一人、走ってきたかと思うと、 その後ろから集団で走ってきました。 コスチュームもよろしく、それはそれは格好良かったです。 体育の日は、1964年の東京オリンピッ…

殉教

日曜日は主の日。 礼拝と共に、会報「みち」の発行が発行され、 主の言葉を受け止めました。 「みち」において、神学者ルードルフ・ボーレン神学者の言葉が 紹介されています。伝道者に向けられた言葉です。 「殉教の覚悟をしなさい」 それは、説教を語って…

みんみん

みんみんの千年杉に声絞る 田島 和生 みんみんとは、みんみん蟬のこと。 梅雨明から、まず、暑さを煽るような声で鳴くのが、油蝉。 盛夏を過ぎたあたりから勢力を拡大する、みんみん蟬。 私の季節感では、このような順序です。 クマゼミの最北は、今は、神奈…