呼吸のように・・・

俳句のエッセー

2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ハロウィン(Halloween)

今日はハロウィン。 trick or treat! と言って、子どもたちが近所を回ります。 直訳すると、 「いたずらか、お菓子か」ですが、 「お菓子をくれないといたずらするぞ!」と 訳されています。ハロウィンと言えば、かぼちゃですので、 かぼちゃを買って来て、…

落栗

裏通りを入ると、やがて一面の刈田になる。 その端の農家に栗の木が一本あって、 それがとても立派な木で、この時期になると、 たくさんの栗が辺りに転がっているのだ。 だからといって、別に拾いに行くとかいう話ではなくて、 落栗が風にとばされて、刈田に…

椎の実

雨の二条城。まだ青い椎の実を捥いだ。 枝が弾けて、飛沫が立った。 飛沫を浴びて、二条城の吟行を始める。桜の葉がうっすらと色づいて、 柔らかな雨を受けていた。 葉は揺れるでもなく、静かに濡れている。 葉先に雫が溜まっている。 その雫も、静かに留ま…

跣(はだし)

小林 美成子 選 特選 受洗着の雫してゐる跣かな ちえりありがとうございました。

初紅葉

秋の山は、ようやく彩りを見せてきました。 山の道を行くと、ところどころ紅葉が見られるようになりました。 一本道が多い山の道は、一人占めできる、 贅沢な紅葉の道になりつつあるようです。田舎に住んでいて嬉しいのは、自然の恵みを ゆっくり堪能できる…

うそ寒

いいお天気の日も、夕方から寒さを感じる頃となりました。 日中は、太陽の下で活動していますので、 汗ばむこともしばしばですが、 夕方から一変して、上着が必要ですね。 突然、肩のあたりから震えがくるような、 「なんか冷え込んできたね…」と言って、 首…

やや寒

椎の古木を見てきました。 地域の天然記念物に指定されているとかで、 樹齢600年ほどだと書いてありました。 藤の太い蔓が絡まって伸びています。 木の寿命は、人と比べ物になりません。 この木は、何を見てきたのでしょうね。椿の実も枝に爆ぜていました…

夕月夜

暇な時は暇なのですが、 何か起こってくると、一度に起こってくるのは、 なぜでしょう? 遊んでいる時は遊んでいて、忙しい時は忙しい… バランスが悪いですね。そうして、今日は歩きまわって疲れたので、 途中で紅茶の専門店で、ちょっと休憩をしました。 廓…

花野

花野らしい花野は、今ではほとんど見られなくなりました。 けれども、田舎に住んでいると、 空き地に草花が咲き競っているのを目にします。 貴重な光景かも知れません。マタイによる福音書にある、有名な「山上の説教」に、 野の花のたとえがあります。 野の…

秋の風

日本の気候は、緩やかに変化していくことが 特徴であったはずなのに、近頃は、 劇的な変化を見せているようです。 つい、先頃まで「暑い、暑い」と言っていたものが、 朝晩は「寒い」と言って暖房を欲しがったりします。 冷房から暖房へ。 まったく劇的です…

背高泡立草(せいたかあわだちそう)

背高泡立草は、外来種なのだそうで、 だからなのか解りませんが、繁殖力が強いようです。 野原や、塚や、山道やトンネルの入り口付近など、 黄色に染まって見えるのは、すべて、 背高泡立草です。 車が黄色の中に消えていくようなトンネル。 そう考えると、…

秋桜(コスモス)

あの日の朝、4時を過ぎたころ、緩やかに呼吸が少なくなって、 母は旅立っていった。 家に帰る道すがら、コスモスの花がずっと続いていて、 無言の母に手を置きながら、心で話しかけていた。 秋晴れのいいお天気だった。 その日から、ちょうど12年。 今日…

水澄む

秋の川は、水が澄んで、 黒い色の鯉も、橋の上から揺らいでいるのが見えます。 時々、流されながら、うろこが鈍い光を放ち、 尾鰭で底砂を巻き上げて、川の水を濁しています。 川は流れて、水が滔々と流れて、 同じ水はなく、絶えず新しくされています。人の…

寒蝉

杣山に入ると、間伐材がつぎつぎ運び出されていた。 杉を育てている山に囲まれて過ごしているが、 伐採をほとんど目にしない。 というか、見えていないのだろう。 間伐とは、いわゆる間引きだが、それをしないと杉は太くならず、 ひょろひょろと長くなるばか…

団栗

縄文時代の遺跡から、団栗がまとまって発見されることがあります。 団栗の貯蔵穴です。 縄文人が保存用に埋めておいたものらしいのですが、 結局は食べられることなく、今に遺されたというわけですね。 現代日本人は、団栗を食べることはなくなりました。 あ…

通草の実(アケビ)

空気が澄んで、空が高くて、気持ちがいい午後。 陽気に誘われて、大木白山社へ。 何度も言いますが、私はクリスチャンですので、 参拝に行ったわけではありません。 良く手入れされた境内は、新しい発見の宝庫だからです。アケビがありました。 長い蔓がしな…

真珠貝

真珠を豚に投げてはならない。 それを足で踏みにじり、向き直って あなたがたにかみついてくるだろう。 (マタイによる福音書7章6節)有名な「豚に真珠」のことわざは、新約聖書からのものです。 神聖なものを犬にやるな 豚に真珠をやるな 価値のわからな…

木の実

木の実がなる教会の庭。 日曜日は主の日。人は、今日一日だけではなくて、明日も明後日も 安心していられるように、糧をため込もうとします。 しかし、荒野のマナのように、 それらは蓄えられず、余分は腐ってしまいます。信仰も同じだとのこと。 日々、御言…

きんひばり

教会の百周年記念の俳句を作りました。 四苦八苦して、なんとか十七文字にしたという感じです。 自信はありませんが、気持ちですので、良しとしましょう。短冊も仕上げました。 はっきり言って、俳句より疲れました。 久々に筆を持って、腕がしびれ、 これほ…

穭田(ひつじだ)

稲刈りが終わったにもかかわらず、田が青々としている。 これは穭で、実をつけているものまであるのだ。 そこに、下校の小学生、おそらく1年生4、5人が、 穭田に向かって立っていた。 まだ新しいランドセルが、横一列に並んでいる。 端にいた男の子が、傘…

私の憩いの場、古墳公園。 古墳の頂上から眺めていると、 子供たちがおしゃべりしながら帰ってきたり、 畑の人が、ずっとしゃがんで手入れしていたり、 誰も私に気付かずに過ごしていってしまいます。 それが楽しくて上から眺めているのですが、もしかすると…

秋の川

ようやく涼しさを感じるようになりましたが、 日中、太陽の下にいると、まだまだ半袖で過ごせるほどです。 そんな時、秋の川は澄み切っていて、 眺めていると泳ぎたい衝動にかられます。 しかし、九月と違って川の水は冷たくなっていますから、 泳ぐどころか…

鉦叩

私の母教会は、今年、百年を迎えました。 2月に100歳になったのですが、来週、記念礼拝がとり行われます。 私も記念に、何かお捧げしたいと思い、俳句を考えました。 短冊に認めてお持ちしようと思います。 短冊は、初めての経験になります。教会は、保…

体育の日

さてさて、体育の日というと、それは10月10日のことでした。 今は、移動祭日(というのかどうか知りませんが…)なので、 10月10日とは限りません。 今年は、10月8日です。これは、1964年 東京オリンピックの開会式の日でした。 この日を記念し、1966年に定め…

秋高し(十字架の空)

日曜日は主の日。 月の最初の主日は、聖餐が行われます。 パンと葡萄酒をいただくのですが、これは、キリストの体の象徴です。 最後の晩餐において、イエスが弟子たちに、 これはわたしの肉である。 これはわたしの血である。 そう言って、パンを裂き、葡萄…

蟷螂(かまきり)

蟷螂は、とても澄んだ目をしており、 左右に開き、飛びだした目に夕日が当たると、 夕日の色に輝いて見える。枯れ色をした蟷螂をじっと観察をしていた。 場所は草むらに囲まれた駐車場で、アスファルトがほのかに温かだった。 夕日色の目を覗き込みながら、…

鷹の爪

「売薬さん」をご存じですか? 富山の薬売りですね。 売薬さんと言えば、紙風船でしょう。 お薬を納めに来て下さった時に、お土産に紙風船をいただきました。その昔は、版画を持っていらしたようです。 色鮮やかな版画を楽しみにして、 売薬さんを待っていた…

秋茄子

秋茄子は、小粒で味がいいと言われています。 ただ、秋茄子の木(?)は、ずいぶん大きいものでした。 品種のせいかな…あるいは、いわゆる秋茄子ではなかったのかな… 詳しくないので、解りません。 ただ、本当に大きくて、見上げるほどだったと記憶にありま…

早稲刈り

早稲刈りにそばへが通り虹が出し 細見 綾子日も傾いてきた頃、東へ向かって歩いていた。 東の空に雲はかかっていたけれど、切れ切れに離れ飛んで、 青空が澄み渡っていた。 そこへ日照雨が来た。 パラパラと雨粒が日に照らされて輝いている。 すると、目の前…

鳥頭(トリカブト)

鳥頭は、綺麗な濃青紫色の花でした。 鳥頭は、いわゆるトリカブトですから、 茎や葉っぱや根っこは有害です。 「毒」のイメージが強い花ではないでしょうか? にもかかわらず… 蜂は鳥頭が大好きのようです。 忙しなく飛び回っては、 さかさまになってまでも…