呼吸のように・・・

俳句のエッセー

ミサの鐘

ミサの鐘を聖堂で聞くことがよくあります。
おかしいと思われるかもしれません。
なぜなら、私は、プロテスタントの信徒だからです。
プロテスタントでは、ミサとは言いません。
礼拝です。
しかも、改革長老教会ですので、聖堂には十字架もなければ、
装飾も一切なし、
教会の鐘も、もちろんありません。
私が聞く教会の鐘は、近くのカトリック教会の鐘の音です。
私たちの礼拝は、日曜日の午前10時15分からです。
カトリック教会の鐘が鳴るのは、午前10時。
ちょうど、聖堂でお祈りしているころ、
ミサの鐘が聞こえてくるのです。
鐘の音に誘われて、聖堂から出ていき、
しばらく鐘楼の十字架を見ていました。
五月の青空にうっすらと雲がかかっていました。
鐘がやむと、また、聖堂へ向かいます。
私たちも、また、礼拝をお捧げするために。
神様は、わけ隔てなく、私たちの父です。
導かれた教会で、信徒たちは、その使命を果たすのです。