呼吸のように・・・

俳句のエッセー

初燕

絹光りしては淡海の初燕.....和生
初燕。
今年、初めて見る燕です。
わたってきた燕は、来たよ、と言わんばかりに、
勢いよく空を貫いてきます。
早速、巣作りをするための場所を物色し始めます。
この句は、「淡海」が活きており、
きらめく水面を燕が旋回する様子が目に浮かびます。
海、湖でもよさそうですが、
淡海の持つ独特の澄んだ美しさを出すために、
地名が用いられたのでしょう。
わたってきた燕。
その速さは、絹糸を引くように光を引いて、
湖の上を自在に飛び回っているのでしょう。
「絹光り」という表現に脱帽です。