呼吸のように・・・

俳句のエッセー

聖樹の星

クリスマス・ツリーの天辺にある星。
高さ3メートルが謳い文句のツリーに
鋭い銀の星が乗せられて、ツリーの飾りつけを終えました。
寒い日で、雨がやがて雪になると、
庇の下のクリスマス・ツリーにも雪が吹きつけます。
まだ、頼りない雪は、ふわふわと浮遊して、
ツリーの星へ近づきますが、銀の輝きに紛れてしまうようです。
雪は確かに降り続き、しかし積もらず、
ツリーの星にも触れず、儚く消えてゆきました。
淡い初雪の儚さを引き受けたように、
聖樹の星は銀の輝きを放ち続けていました。

この清らかな輝きが、心を満たし、
星が心に住み続けますように…