呼吸のように・・・

俳句のエッセー

時雨虹

野に立てば身を包みゆく時雨虹   田島 和生

身を包みゆく…とは、どのような虹でしょうか。
時雨がやって来た野で、寒さやどんよりとした冬の冷酷さを
身に感じつつ、しかし、そこに虹が立ちました。
まさしく、虹に包まれたように、
辺りに虹が立ったのでしょう。
素敵な経験です。
色を失う、冬の景色に、
一筋の希望を感じさせる、虹。
自然とは、不思議です。
言葉にならないほど、恵みに満ちています。
その感動を詠みあげています。
時雨虹。
私も経験したいと願います。