呼吸のように・・・

俳句のエッセー

初ひばり

  初ひばり散居村良き水照らす   田島 和生

散居村。
家々を散在させている集落です。
一面の水田に、家が、ぽつりぽつりと、建っています。
「良き水」とありますが、田に水が張られて、
青い空、美しい雲、そして家や屋敷林、山々を映し出しているのでしょう。
豊かな水に映された景色は、実際の風景とは別に、
違った趣を感じさせます。
小高い丘から見下ろす散居村は、それだけでも感動的ですが、
一面の水田の美しさはが加わり、心が潤うような景色だったに違いありません。
私にとって散居村は、身近な存在ですが、
訪れた人にとっては、珍しく、印象的な風景でしょう。
一生に一度は、どうぞ、訪れてください。
かつての農村の知恵と雄大さとを
味わっていただきたいものです。