呼吸のように・・・

俳句のエッセー

寒雀

可愛い寒雀。
それは羽毛を膨らませて、丸くなっているからです。
季語は、「凍雀(こごえすずめ)」「ふくら雀」も同じです。
「ふくら雀」は、様子をよく表しているようです。
沢木欣一編『風俳句歳時記』によりますと、
「冬、餌のなくなった雀は人家に近づき、軒先などに来て遊ぶ。
 寒さに羽毛を脹らませていることが多い。」
「軒先などに来て遊ぶ」、楽しそうに囀りながら、
跳ねて、遊んでいるようでした。
枝から屋根へ飛んで、軒下を覗き込むように飛んだりもします。
潜りこめる隙間はないのかと、探しているように見えました。
楽しそうな寒雀。可愛らしい寒雀。
見ていて飽きません。