呼吸のように・・・

俳句のエッセー

  一指まだ触れざる桃の生毛かな   田島 和生

桃は甘くて、ちょっと酸っぱくて、
暑い季節に冷やして美味しい…
匂いもよく、可愛らしい姿をしている。
ただ、傷みやすい。
触れあって、傷になることも。
繊細な果物。
三鬼の「夜の桃」を思い出す時、
少し象徴的なものに思える、「桃」。
そう考えて読むと、違った趣がありそう…

「雉」主宰 田島 和生 先生の俳句です。