呼吸のように・・・

俳句のエッセー

冬の日差し

暦の上では冬ですが、まだそれほど冬らしくありません。
それでも、朝の日差しは部屋の奥まで入り込み、
明るくても、どことなく儚げに思えます。
明るい日差しは長くは続かず、
ゆえに日が差すと嬉しく思うのです。

冬のイメージは、人それぞれではないでしょうか。
雪が降って冷たくても、閉ざされても、
暖かに感じる場合もあるでしょうし、
お天気が続く冬でも、風が冷たく、凍りついてしまう
イメージの冬もあると思います。

そのイメージの違いによって、また、冬日の感じ方も違うでしょう。
雪の降る地方では、日が差すだけで貴重ですし、
すべてが新鮮に感じます。
冬日が普通の地方ではどうでしょうか?
微妙な日差しの違いを、
より敏感に感じるのかもしれません。

その微妙さを感じ取ることができる、
それが日本人の感受性だと思います。
四季の変化があればこそ、
鋭い感性が養われると言っていいのではないでしょうか。