呼吸のように・・・

俳句のエッセー

木の芽雨

石川県白山市にある、千代女館。
松任市になります。

JR松任駅前にある、正確には「千代女の里俳句館」。

加賀の千代女は、江戸時代の俳人

  朝顔やつるべとられてもらひ水

この句がとても有名ですね。

先日、ついでがあって、千代女館まで足をのばしました。

見応えがあった館内を回り終えると、さすがにくたびれてしまいました。

外は雨。木の芽雨ですね。
どんよりとした中にも、明るさがあります。

あわてて帰ることもないと思い、喫茶室でケーキを頼みました。
手作りのケーキは日替わりで、一種類のみとか。
いかにも素朴な感じです。

出てきたのは、「緑色したモンブラン」のように見えます。
一口食べると、抹茶クリームに小豆が入っていました。

しつこい甘さもなく、手作りらしい丁寧な味でした。

窓の外は、庭師の方々が、木の芽雨の中に雪吊りを外しておられ、
私は、木の芽雨を窓に見上げながら、抹茶ケーキを満喫しました。

緑のおいしい、一日の終わりでした。