呼吸のように・・・

俳句のエッセー

朧夜

教会の前の木立の奥に、こもりなく鳥の声がします。

もう子育てが始まっている、青鷺です。

夜の祈祷会の静かな祈りの間も、
時々、鳴き声が届いてきました。

鷺は、その容姿とは異なり、
余り美しい声を持っていないのは、意外です。

教会を出ると、朧夜でした。

朧夜の木立に響く青鷺の声を耳にしながら、
鷺の子どもたちが元気に育つことを願いつつ、家路につきました。