呼吸のように・・・

俳句のエッセー

教えを守る人

悪しき者は追う者もいないのに逃げるが、
正しき者は若獅子のように自信に満ちている。
地に反乱が起こると高官が多くなるが、
分別知識のある人によるならば安定が続く。
弱い人を虐げる貧しい男は
収穫を押し流し、台なしにする雨。
教えを捨てる者は悪しき者を賛美するが、
教えを守る人は彼らと闘う。

箴言28:1~4

昭和の歌

今、放送されている朝ドラ「エール」。

主人公は、作曲家、古関裕而ですが、

藤山一郎伊藤久男が登場しました。

私の父の十八番は、「高原列車は行く」「憧れのハワイ航路」でした。

ですから、私は今でも歌うことができます。

父は、藤山一郎も好きだったようですが、

伊藤久男の声が一番だったようです。

今、父が生きていたら、楽しく見て歌っただろうと思います。

伊藤久男の声は、ちょっと甘い感じがしませんか。

私は素人ですが、父が好きだった気持ちも分かるように思います。

伊藤久男を演じる役者さんは、おそらく

イヨマンテの夜」を歌うことになるのでしょう。

音楽大学出身だそうなので、どのような歌になるのか、こちらも楽しみです。

 

 

俳句の「切れ」

草ゆれて草鳴くやうに蟲しぐれ   田島 和生

 

泊康夫先生の本

『俳句の切れに関する例句集—「雉」俳誌より』

 

「やうに」が「やうなり」の形容詞の連用形でここで切れる。

一物仕立ての句。

「草鳴くやうに」の比喩に独自性がある。

 

泊先生は、文法に大変厳しい指導をされました。

従いまして、北陸地区では文法に厳しい指導がなされます。

「切れ」に関しては、意見がさまざまにあるところですが、

俳句の基本として、まず、季語があること。

そして、「切れ」があること、とされています。

「切れ」という言葉は、一般になじみがないかもしれませんが、

俳句ではよく使われる言葉です。

 

目撃情報によると、ある時、泊先生と林徹先生が議論されていて、

林先生が大声で、

「切れがなくてもいいじゃないか!」と

仰っていたとか。

私など、言葉を挟めるような立場ではありませんので、

黙して語らず、です。

 

感謝を込めて

私は、俳句結社「雉」に所属しています。

2011年8月に、紅頬集(会員)の巻頭となり、

2012年1月より、同人となりました。

この度、2020年度新人賞に、私の姉が選ばれましたこと、

雉同人の皆様、そして句会にてご指導くださいました先生方、

句友の皆様に、心より御礼申し上げます。

有難うございました。

「雉」新人賞は、同人会が推薦し、

その結果を、主宰が承認して決定されます。

私が同人になったばかりのころは、同人全員が推薦書を書きましたが、

ここ数年は、同人会の選定委員が推薦して、決定されるようです。

私のような立場では、どなたが選定委員であるのかさえ知り得ません。

大変、厳粛なものです。

まず、一年間の成績を調べ、

次に年齢や、俳句歴などを検討し、決定されるようです。

新人賞決定後も、主宰より正式な書面が届くまで、本人にも知らされません。

姉は驚き、喜んだというより緊張しまして、

これからどうしよう…という不安ばかり口にしています。

それほど、これまでのびのびと

欲もなく俳句を楽しんでいてくれたと知り、私も嬉しく思いました。

新人賞という名からして、年齢が若くなければいけません。

会員の年齢が高くなる中、少しでも若い方が有利に違いないので、

私は、若い方には是非にと励ましています。

毎月の投句は欠詠せずに、5句掲載、秀句を目指しましょう。

姉の年齢ですと、新人賞としてはギリギリかと思いますが、

なんとか許容範囲だったようで、嬉しいやら恥ずかしいやら、複雑です。

これで、姉も2021年 令和3年1月より「雉」同人です。

姉は、姉ですが、

俳句年齢、同人年齢は私の方が上ですので、

面倒みないといけないのかと思うと、ちょっと厄介です。

が、何とか励まし合い、学んでいけたらと願っています。

どうか未熟な二人ですが、

温かく見守っていただけたら幸いです。

宜しくお願い申し上げます。

 

折口博士父子の墓

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歌碑のある一の宮の近くにある

折口信夫博士父子の墓。

一の宮へはよく出かけますが、お墓を訪ねたのは初めてです。

鬱蒼とした雰囲気ではなく、海に近いだけあり、

解放的な土地でした。

父子の墓とありますが、養子の洋春さんは、硫黄島にて戦死されています。

折口博士は、慶大でも教鞭を執っておられました。

信夫(しのぶ)という読みには、嫌な思い出があります。

御墓の前のきれいなお花は造花でして、

生花は、隣で枯れていました。

どちらもお供えされた方の思いが伝わり、

しみじみと眺めておりました。

「雉」主宰 田島先生情報によりますと、

「もつとも苦しきたたかひに

 最もくるしみ死にたる むかしの陸軍中尉

 折口春洋 ならびにその 父 信夫 の墓」

と書かれているそうです。(俳人協会「加賀能登吟行案内」)

拡大して見ましたら、確かにそうでした。