呼吸のように・・・

俳句のエッセー

『救いの岩』

上河原雄吉牧師、私はお会いしたことはありません。

が、お噂は良く耳にします。

とにかく有名な牧師で、教会の名前を知らなくても、

「ああ、上河原牧師の教会ね」と、

この辺りの方々は、牧師の名前は知っていたそうです。

子どもたちも、日曜日は教会へ行くのが楽しみで、

また、教会へは行くものだと思っていたらしい。

それは、さぞ素晴らしい説教に違いないのだろうと、

説教集はないのですかと尋ねると、それは無いのだと言います。

どうしてかというと、説教は上手くなかったそうです。

不思議な話です。

何を言っているのか分からなかった、これは皆が証言しています。

そこで唯一出版されたのが、『救いの岩』で、

これは回顧録ですが、読んでみると面白いことがたくさん書かれています。

「説教は下手だが、最後に『主にありて』と締めくくる、それが心に残った」

「非常に短気で、総会で、ある信徒の発言に激怒し、真っ赤な顔をして帰ろうとした」

人間味あふれる牧師だったようです。

牧師夫人のことも良く伺います。

誰にも話せないことも牧師夫人には話せたし、

良く覚えていてくれて、声をかけてくれた。

進路相談も聞いてくれたとか。あるいは、

クリスマスキャロルから帰ると、温かいぜんざいが作ってあったとか。

それが楽しみで、寒くてもキャロルに参加した子も多かったそうです。

複合的なものがあって、たくさんの信徒が生まれ、集ったのでしょう。

『救いの岩』は、金沢教会長老会から出版されています。

教会の図書館から借りて読んだので、今、手元になく、

詳細をお知らせできませんが、NET検索すればヒットすると思います。

『救いの岩』上河原雄吉 金沢教会

この単語で調べてみてください。

そして、是非、一度、手にしてみてください。

上河原牧師の魅力の秘密が書かれているはずです。

皆さまの証言によって、上河原牧師と出会ってください。