呼吸のように・・・

俳句のエッセー

火事場泥棒

火事場泥棒。

これは、古い言葉のようですが、

つまり、古くからこのようなことはあった、

という証でもあります。

今、能登の震災で、本当に混乱しています。

このような時に、悪いことをする人はいるので、

神戸の時もそうでしたが、

自警団がつくられたりして、

複雑な思いになってしまいます。

困った時は、助け合いましょう。

そう、小学校で習ったのに、

困った時は、足元を見て、

悪知恵を働かせて儲けましょう、

という世の中に見えて残念です。

先月、金沢で2週間催事をしましたが、

本当に厳しい状況でした。

まだ、時々、建物が軋むほどの揺れが来ていました。

その中での商売など、できるはずがないでしょう。

売上の一部を被災地へ送る計画をしましたが、

その売り上げがなければ、どうしようもありません。

それでも、主催の兄は、色を付けて送金しました。

赤字の上の義援金、厳しかったのですが、

お約束ですから、実施いたしました。

しかし、驚いたことを聞きました。

被災地へ送るとお金を集めておきながら、

送金しないという人がいたのです。

「送りました」と公言して、送金の記録がないとは、

どういうことなのでしょうか。

普通のときではないのです。

年末の助け合いではないのです。

それでも許されることではありませんが、

この非常事態に乗じて、詐欺行為を働くとは、

人間ではありません。

日本は、いつからこんなことになったのでしょうか。

しかし、「火事場泥棒」という言葉があります。

こういう人は、昔からいたのでしょう。

こういう人はいる、という認識のもとで、

行動し、考えた方がいいのかもしれません。

学校では教えてくれないお話でした。