アッシリアの神、アシュル。
アッシリアは、2000年も続いた国家ですが、
統一言語がなく、為政者も入れ替わっていて、
単一の民族が継続して統治した国ではありませんでした。
アッシリアの首都アシュルと同じ名前の神、アシュルを継続して信仰するという形で、アッシリアという国家は継続していました。
紀元前612(614?)年に、バビロニアによって征服され、
アッシリアは、その歴史に幕を閉じましたが、それは、
バビロニアが、アシュル神の信仰を継続しなかったために
終焉となったということです。
何度も為政者は変わっていますが、首都と同じ名前の守護神を
棄てることはできなかったのでしょう。
バビロニアに征服されるしばらく前から、
アシュル信仰は揺らぎを見せ始め、バビロンの風習を取り入れて
アシュル神を拝むレリーフかなにか残っています。
しかし、最後は滅ぼされたということです。
聖書では、イスラエルの敵、神様に敵対する存在として登場します。
その状況は、現在に当てはめることもできるでしょう。
信仰を守ること、信仰を継承していくには、どうしたらいいでしょうか。
歴史は、いつもヒントを与えてくれています。
歴史とは、その意味において、学ぶ価値があると思います。