呼吸のように・・・

俳句のエッセー

水中り

夏の季語に「水中り」というものがあります。
ずっと疑問に思っていたのですが、「水中り」とは何でしょうか?
歳時記には、「生水を飲むことによっておなかの具合が悪くなる」
というようなことが書かれてあります。
生水とは、沸騰させない水のことだそうですが、
これも分かりません。
現代は、水道水以外の水を口にすることは、
ペットボトル以外ないと言っていいでしょうし、
水道水も生水になるのかどうか、見解が分かれるところのようです。
ややこしいので、それはさておき、
自然の水には細菌が含まれていたりして、具合が悪くなることがあります。
また、ミネラル分の豊富な、いわゆる硬水を口にした場合でも、
同じようになる場合があります。それは、
日本は軟水ですので、体が慣れていないのですね。
慣れない土地の水を飲むと、腹痛を起こしたりします。
これらが水中りの原因のようです。
また、もう一つは、
夏は水分を多く摂りますが、やたらと水ばかり飲んで体調を崩すことがあります。
これも、水中りの一つの原因です。
私たちの生活には、こちらのほうが多く起こりそうです。
これこそが、「水中り」と言われるものなのですね。
水分を欲する季節ならではの病気です。
よって、夏の季語になっているのですね。
水中りになった場合、お薬を飲んで、安静にしているのがいいそうです。
また、脱水症状になるといけませんので、イオン飲料などで、水分補給は怠りなく。
かつては、「重湯」と言われていたようですが、今では「イオン飲料」。
吸収が早いので、こちらに限ります。
で、かき氷とか、氷でおなかを悪くした場合、どう言うのでしょう?
俳句に限り、作品にふさわしい言葉を選んでいいでしょう。
求められているのは芸術性であって、正確さではないとは、至言ですね。