草が青々としてきました。
丈もなく、まだ、緑色が若いけれども、
少し道を離れると、鬱蒼とした気配に
文明人は警戒心を抱くのです。
出た。まだらの柄に細長い…なんだ、まむし草か。
素晴らしいネーミングで、まむし草は、まさしく蛇のようです。
鬱蒼とした草の間から、不気味に背を伸ばしています。
ひょいと上から葉の間を覗くと、
赤い斑を一つ持つ、てんとう虫が二匹、くっついていました。
が、一匹が滑り落ちます。
すると、続いて、もう一匹も滑り落ちました。
恥ずかしかったのでしょうか。
棲むものの居なくなったまむし草は、
まだ伸び足らず、不気味に真っ直ぐに立っていました。
城の頂きへ向かう、山の道です。
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