呼吸のように・・・

俳句のエッセー

月下美人

  月下美人はなびら震へ濃く匂ふ   田島 和生

実は、月下美人の咲いた姿を、生で見たことがありません。
「これが咲きます」
「今夜あたりかな」
という、数時間前の姿は、目にしたことがあります。
あとは、写真ですね。
田島先生のお宅には月下美人があり、
写真が送られてきたときは、ブログに紹介いたしました。
ただ、残念なことに、匂いまでは撮れません。
月下美人は、濃い匂いがすると詠んでいます。
「花びら震へ」という表現は、花が開く瞬間を言っているのでしょう。
花びらを震わせて開く月下美人は、その瞬間に
麗しく濃い匂いがした、という景色でしょう。
どのような匂いでしょうか。
濃く匂うという表現から、魅惑的なものを感じます。
月下美人という花を、よく表しているようです。