呼吸のように・・・

俳句のエッセー

冬枯

どこも茶色い風景のようで、寂しくなります。
夏には茂っていたニセアカシアも、驚いたことに葉をすべて落としてしまって、
広い川の流れが、すっきりと見通せるようになっていました。
ゆったりした上り下りの道を行くと、
涼しそうな木々たちを低い日が透けて、
道を行く者を眩しくさせます。
鳥の声もなく、人もなく、静けさが余計に寂しさを感じさせます。
頭上には広い空。
白い雲。
冷たい風。
雪以外の冬の景色です。