呼吸のように・・・

俳句のエッセー

木の扉

弘前を後にする日、
出発まで少々時間があったので、教会めぐりをすることになりました。
私は、できれば三内丸山へ行きたかったのですが、
それほどの時間もなかったので、何気について行ったのでした。
まず、弘前昇天教会の聖堂。
煉瓦造りに木の扉があり、鐘楼が目に留まります。
もちろん、現在も使われています。
中を見せていただこうとして、扉を引きましたが、鍵がかかっていました。
お隣のお住まいも、ベルをならしてもお返事がありませんでした。
神父さまはお出かけなのでしょう。
少し残念でしたが、それもまた、旅の思い出。

次は、日本基督教団弘前教会。
聖堂はひんやりとしていました。
古い看板が、歴史を物語ります。
十字架のない、プロテスタント教会
先達たちの熱意、苦労を思います。
同行の女性もキリスト者ですが、感無量の様子。
私は絵葉書を求めました。

最後は、ステンドグラスで有名な、カトリック弘前教会。
青い目のマリアの像に、白牡丹が見事に咲いていました。
それだけで、信徒の方々の思いが分かります。
畳敷きの聖堂、正面には彫像がそびえます。
園児たちの元気な声を聴きながら、
この地の伝道の軌跡を思いました。
ここへ導かれたのは、主の恵みです。
主に導かれて、聖堂に祈りをお捧げする機会を与えられ、
みちのくの旅を終えることができました。

私も、伝道の歴史に連なるひとりとしての幸いと
使命を生きたいと、切に望みます。