呼吸のように・・・

俳句のエッセー

秋の草取り

秋とはいえ、まだ8月で、十分夏ではありますが、

久々に庭へ出まして、草を刈ってみました。

秋の蚊に襲われ、三か所も刺され、逃げ帰った始末。

太った蛙が住んでいますが、草を刈り始めると、

いつもびっくりして跳び出してきます。

なぜ、久々の草刈かと言いますと、

雨が原因ではなく、出入り口に山繭蛾がいたからでした。

羽化した山繭は、羽が広がりきらず、飛ぶことができませんでした。

可哀そうなので、大きな段ボールに砂糖水を入れて、見守ることにしました。

それが、裏口だったわけですが、

気が付くと箱から出て、壁に貼り付いていまして、

少しずつ移動し、あちこちに卵を産み付けていました。

もちろん無精卵ですが、羽を震わせて産卵する姿がいじらしくて、

ずっと見守っていました。

が、ちょうど羽化してから一週間で、山繭は天に召されました。

なんと短い時間でしょうか。

改めて、時の重さを思いました。

たった一週間でしたが、初めての山繭だったこともあり、

かなり気遣いもして、思い出深い時となりました。

山繭は、乾いて小さくなったように見えます。

まだ、そのままにしています。

ただ、出入り口が解放されましたので、久々に庭へ出たという次第。

ちょっぴり寂しいです。

山繭と出会って、もう元には戻れない人の心。

山繭との出会いに感謝しています。