呼吸のように・・・

俳句のエッセー

孟宗

孟宗のくろがねの皮脱ぎ払ふ   和生

 

孟宗とは、孟宗竹。

季語は、「竹の皮脱ぐ」です。

筍の、あの毛羽立った黒々とした皮は、

成長してゆく過程で、下の方から剥がれ落ちて行きます。

筍は、竹になるのです。

その逞しい孟宗の皮は、「くろがね」にたとえられており、

その姿をイメージするのに十分です。

くろがねの皮を脱ぎ払った孟宗は、

それは美しい姿だったのではないでしょうか。

この句には、その姿は詠まれていませんが、

くろがねの皮を写生することで、想像できます。

掲句の優れたところは、景色に広がりを持たせているところでしょう。

「くろがね」の譬えにより、

孟宗の姿を読者に訴えているのでしょう。