呼吸のように・・・

俳句のエッセー

八重桜の芽

城山へ向かう新しい路は、観桜路といい、

八重桜を左右に整備されています。

途中、梅や椿を育てていらっしゃる農家の畑があり、

熊笹がさらさら言う中を過ぎれば、鶯が鳴きます。

冬場は、羚羊や狐の足跡が見られるところです。

もう少し登ると、鴨の池がありますが、

鴨は、もう、居ませんでした。

池の辺りの木々は、栗鼠が渡っていきます。

そこから道は曲り、皇尊の像が見えてきます。

今日はいいお天気で、空が真っ青でした。

八重桜の枝は、桜にしては太く、隆々としていることに気付きました。

蕾は大きく、空に向かって膨らんでいるのを見ると、

まるで獣の足の爪のようです。

ソメイヨシノは、もっと繊細だと思います。

八重桜は自然の逞しさがあるのですね。

青空へ手を伸ばし、掴もうとしているかのように感じました。

まだ、3月ですが、春の陽気に満ちています。

近くの中学校は、お休みなのでしょう。

閑散としていました。

4月には、子どもの声が戻ってくるのでしょうか。

まだ、警戒態勢の中です。