呼吸のように・・・

俳句のエッセー

創刊号

昭和21年5月1日發行 「風」第一巻 第一號

俳句雜誌 風 創刊號 

5月 風發行所

 

この文字、歴史を感じさせます。

状態はかなり良好。まるで複製版のように良好です。f:id:mijinyamatanishi:20200316140836j:plain

複製版…ではないと思うのですが。

じわっと嬉しさが溢れ、胸を熱くしています。

昭和21年5月といえば、終戦からまだ一年経っていません。

その混沌とした中で、「風」は創刊されました。

定価は二円五十銭「になってしまった」というような

ことばがありましたので、高かったということでしょうか。

空襲の被害がなかったとはいえ、金沢の片田舎で、

これだけの知性が結集したとは、

澤木欣一という人物の力量もさることながら、

皆が知性に飢えていたということでしょう。

第二号は、加藤楸邨の寄稿とか。

残念、この一冊しか手に入っていませんので、読めません。

いつか、手に取って読むことができますように。

その希望を胸に、

今は、白い綿手袋にマスクをして、

創刊号を繙いています。