呼吸のように・・・

俳句のエッセー

五位鷺と稲光

五位鷺の低く鳴きゆく稲光   田島和生

 

私の記憶では、五位鷺は、きれいな声ではありません。

青鷺もぐるるぐるると鳴きますが、

似たようなものだったと思います。

違っているかもしれません。

掲句、「低く鳴きゆく」とありますので、

イメージは、遠くないと思います。

唸るようにして、五位鷺が飛んだのは、

空は荒れ、稲光が天を割ったときだったのでしょう。

稲光と五位鷺が動きません。

田舎に住んでいますが、このような風景は見たことがありません。

一瞬の緊張を詠み上げたこの句に、

心が惹かれました。