呼吸のように・・・

俳句のエッセー

山笑ふ

 おみくじの木筒からから山笑ふ   田島 和生

おみくじを引く。
多くは、小さく折りたたんだ短冊状のものを、
直接手に取るのですが、中には、
八角形の筒状のものをカラカラと振り、
中に納めてある棒に、何の何、と番号が書かれていて、
その番号の御籤を別に戴く、という方法もあります。
上記は、後者のタイプでしょう。
カラカラと筒を振っていると、春の山が見えました。
吉兆のように、「山笑ふ」と季語を置きます。
さて、結果はいかに。
結論の無いところが、俳句の醍醐味です。
想像をかきたてる一句でしょう。