呼吸のように・・・

俳句のエッセー

烏瓜

 にはとりの目玉ちかぢか烏瓜   田島 和生

烏瓜の花は、白くて蜘蛛の巣のようなお花です。
実は赤くて、美味しそうです。
放し飼いの鶏が、コッコと近づいていったという風景だと思いました。
それを、目玉に焦点をあてて「目玉ちかぢか」と表現しています。
私の考える所では、まるで、赤い実に魅せられたような景色です。
少し面白い風景に思いました。
何となく、烏骨鶏のような鶏を思い浮かべました。
烏瓜には、カラフルな鶏がお似合い、そんな気がします。
さりげない風景に心情を乗せて詠みこまれた俳句だと思います。