呼吸のように・・・

俳句のエッセー

冬芽

冬芽というと、桜を思います。
桜は、小さな堅い芽を付けて、越冬します。
そして、時が来て開花するのです。
先日の大雪により、玄関先の紫陽花の枝が折れました。
紫陽花ですから、枯れるようなことはないのですが、
可愛そうに思います。
紫陽花の枝は、折れやすいですから、哀れに思います。
折れた枝を集めていると、紫の芽がついているのに気づきました。
春を待っていた芽ですが、枝が折れては、花も咲きません。
紫陽花は強いですから、また増えるでしょう。
ですが、折れてしまった枝の冬芽を
しばし心に留めておきましょう。
俳句に詠むことができれば、
ことばとして、永遠に残ります。
俳句とは、そのようなものです。