呼吸のように・・・

俳句のエッセー

台風一過

台風が過ぎました。
北海道では、まだ、危険な状態のようですが、
こちらは過ぎて行きました。
無事で何よりでした。
台風が過ぎたことを、台風一過といいます。
笑い話で「一家」と言った書いた、ということがありますが、
台風一過です。
さて、言わずもがな、「台風」は秋の季語ですが、
「台風過」と言います。
「台風裡」「台風禍」など、どれも「台風」の仲間です。
台風と言えば、かつては、非常食を用意し、ろうそくを用意し、
懐中電灯を手に、わくわくして家に立てこもったものですが、
今では本当に危険で、わくわく感などなくなってしまいました。
今、台風でわくわくする人は、いないと思います。
台風の準備も、庭の物や、玄関先のものを片付け、
植木に何かをしたりするだけで、食料を買い込んだりはしないでしょう。
あれは一体、何だったのでしょうか。
家に立てこもったわりに、影響はほとんどなかったように思います。
遠足気分だった、台風の夜。
一夜明けて、空はあまりに無邪気です。
夢ような台風の夜の出来事は、
今では、本当に夢のようなこととなったのかもしれません。