大砂丘踏めば素足のわらひけり 田島 和生
「雉」同人会での高点句。
面白い俳句です。
「素足のわらふ」という表現は、楽しい限りです。
大砂丘を直に踏み込んだ足が、喜びのあまり笑ったとも取れますが、
これは、足の裏に、砂丘の砂がくすぐったく思えたということと思います。
靴を履いていると、砂が入り込んで、いけません。
終に跣になるのですが、その心地よさを詠って共感を呼びました。
「わらひけり」
すっきりと言い表して、心地よいですね。
「大砂丘」という言葉も、厳選された言葉でしょう。
このように詠んでみたいものです。