呼吸のように・・・

俳句のエッセー

餅肌の梅

  餅肌の梅を宝のごと干せり   吉田 泰子

梅を干しているのでしょう。
その肉厚の梅は、「餅肌」という比喩で伝わります。
いかにも美味しそうな梅です。
手塩にかけて作られている梅干しです。
小さな粒を丁寧に扱っている指先の繊細さが目に浮かぶようです。
まさしく、宝のような梅干しは、
作っている者にとって、喜び、そして、期待の逸品です。
美味しくできるといいですね。
思わずそう願ってしまう、読者を引き込む力のある一句です。