呼吸のように・・・

俳句のエッセー

白木蓮

   木蓮ひらきて力ゆるびたり   泊 康夫

お花は、皆、そうかもしれませんが、掲句は白木蓮を言っています。
蕾が大きく、開くと柔らかな花びらを重ねる白蓮だからこそ
「力ゆるびたり」の表現に合うのだとわかります。
固い拳を解くことにたとえて、開花の感動を伝えています。
花が咲くとは、このようなものかもしれません。
人もまた、人生の喜びに出会うとき、
この花のように、力を抜くことができるのかも知れません。
「力ゆるびたり」の表現に脱帽です。