2016-04-04 落花 船頭の顔へ落花の一しきり 田島 和生 琵琶湖水郷めぐり。 お座敷船にお客を乗せて、船頭は櫓を操ります。 水面は花筏。 その花を散らして、櫓は左右に水を動かしています。 進みゆく船の艫に、船頭は、その顔に落花を受けているのでしょう。 しきりに散る桜の花を顔に受けて、 お客を乗せた船は、ゆっくりと、ゆっくりと進みます。 まったりとした時は、 現代を生きる者にとって、貴重な時間です。 その楽しさを伝えている一句です。