呼吸のように・・・

俳句のエッセー

さようなら、匙先生

西畠 匙 先生。
珍しいお名前でしたが、本名でいらっしゃいました。
面白い俳句がたくさんあって、
ファンの方も多かったと伺いました。
今日、帰天の知らせが入りました。
寂しくなりました…
遺作となりました『曙光』から、
 亀が亀乗りこえにけり九月尽
 嚏して蓮田の猫を見失ふ
 聴診器あてられてゐる目借時
 蟋蟀の一徹に鳴き不意に止む
 大屋根に人現れて雪下ろす
さようなら、匙先生。
私たちは、西畠匙という俳人を、忘れません…