呼吸のように・・・

俳句のエッセー

冬薔薇

白い薔薇。
育てられたものなので、「室の花」が正しいでしょう。
しかし、冬の薔薇には違いないので、
「冬薔薇」と詠んでみました。

白い薔薇ですが、
花弁が何枚も重なった、ボリュームのある薔薇では、
白色がクリーム色になって見えます。
蕾はほころび、幾重にも重なった花弁は、
白い色を放っていくようです。
渦の中心から端にかけて、
クリーム色は、より白色へ移っていきます。

白といっても、何種類もの色がありますね。
もちろん、赤や青や緑や…
自然界では、まったく同色はないのかもしれません。
あるのは、同系色。
類型化しての、おおざっぱな名前でくくられています。

表現では、その微妙さを、いかに言い表すか、苦労するところです。
薔薇の白を、「ミルク色」と言って見ました。
果たして、イメージは伝わるでしょうか…