呼吸のように・・・

俳句のエッセー

左義長

今日は左義長でした。
午後5時30分、火入れされました。
もうもうと煙が立ちのぼり、竹が爆ぜます。
白煙にもまれ、竹の葉がひっきりなしに揺れ、煤けていきました。

吉書が舞います。
煙に乗り、いつまでも空の上です。
ようやく降りてきた紙には、「平和」の文字がありました。
平和、時代を表す書初めの言葉でしょう。

輪飾りが投げられ、火が闌けると、
火の色は、白っぽくなりました。
激しい炎に竹が撓い、火が燃え移りました。

炎に顔が照らされ、誰も頬を染めていました。

例年になく、暖かな夜。
無事にどんどの火も消えていったことでしょう。
誰にも健康と繁栄がありますように。
祈りは天に届いたと思います。