呼吸のように・・・

俳句のエッセー

天金聖書

講壇にある分厚い聖書。
およそ持ち歩けないサイズの聖書は、
革の表紙に、天金が施してあります。
なめし革の赤や緑の長い栞が挟まれていて、
聖書から下げられているのが常のようです。

天金は、使い込めば艶がなくなっていきますが、
頭の部分は、閉じてあると艶がとても美しいです。
たらたらと照り輝く天金聖書。
クリスマスには、蝋燭の灯に輝いていました。

その輝きは、夏の朝は涼しく感じ、
西日には燃えるように、
そして冬には冴えて見えます。

窓の星が冴え、月が凍てて、
天金の聖書は凛と輝きを増します。
聖書の言葉は、その時、その時、新しく受け取る言葉です。
神様が与えて下さる言葉です。
同じようでいて、同じではない。
神様の言葉を聴こうではありませんか。