呼吸のように・・・

俳句のエッセー

喜びの歌

ベートーベン、第九交響曲
なぜか、年末のコンサートに歌われる第九。
幼いころ、歳の離れた姉が合唱をしていて、第九を歌うというので、
家族と聴きに出かけました。
姉は、白のツヤツヤしたブラウスに、
ベルベットのロングスカートで歌っていました。
衣装は、確か、父がぎりぎりに用意したものだったと記憶しています。
間に合うとか、合わないとか、姉と父が、戦々恐々と話していたように思います。

幼かった私は、姉に歌を教えてもらって、練習していました。
ドイツ語をカタカナに書いてもらい、覚えましたので、
今でも、ちょっと変なドイツ語のままです。
それでも、幼いころに覚えたものは忘れません。

今年も「第九」の季節がやってきました。
街に流れる第九のメロディー。
人、それぞれの思い出があることでしょう。