呼吸のように・・・

俳句のエッセー

雁わたる

雁の竿が見られました。
立冬を過ぎて、鳥たちは季節が動いているのを
敏感に感じているようです。

今日は、主宰がお見えになり、
雉金沢句会に、たくさんの人が集いました。
いい句がたくさんありました。
皆さん、気合が違っていましたね。
この迫力で、句会が発展すればいいと願います。

自然に限らず、俳句は、まず観察です。
点がたくさん入った自然詠の句の作者は、
「珍しく、じっと見て作った」と話していました。
フムフム…主宰も頷いていらっしゃいます。
「私にしては珍しく、三分ほど見つめて…」
「!」
主宰が、一言、
「たった三分?」

確かに、道端にたたずんでいると、
三分も短くはありませんが、それにしても…

空の雁は、見つめるだけなら、「きれい」でおしまいですが、
俳句にするには、もっと観察し、発見し、表現を工夫せねばなりません。
雁の姿を、二度見ることができましたが、
もしかすると、次は、一年後かもしれません。
一瞬のチャンスを、ぼんやり見過ごしてはなりません。