呼吸のように・・・

俳句のエッセー

古九谷の深むらさきも雁の頃......細見..綾子

古九谷独特の色使いが目に浮かびます。
美術館に展示されている大皿は、繊細なタッチとは対極にある作品です。
古九谷と雁は、とてもよく似合います。
また、古九谷の色は、秋を思わせます。

九谷焼で有名なのは、野々村仁清の雉香炉ですね。
雄の美しさに加え、今では、雌もそろって展示されています。
しかし、上記の俳句は、やはり大皿でしょうね。
「雁の頃」は、雉香炉のイメージにもつながるようです。
美しくも悲しい秋のイメージです。