呼吸のように・・・

俳句のエッセー

銀の光

荷物を整理していて、懐かしい器が出てきました。
子供のころ、これでアイスクリームをいただきました。
家族分の数がそろっています。
弥生時代の高坏の小型版の形で、素材は銀です。
もう濁ってしまっていますが、磨くと輝くかもしれません。
若かった両親が、夢を抱いて、この器を買ったのでしょう。
アイスクリーム用のスプーンもあります。
覚えています。
美しい月明かりに映え、銀の艶めきは、月の幻のようです。
袖なしのワンピースを着た母を思い浮かべました。
懐かしさと嬉しさと、切なさが入り混じって、
心が少し、ざわつきました…