呼吸のように・・・

俳句のエッセー

蝉が鳴きだしました。
蝉の声を聞くと、夏を感じます。
私は、夏が好きです。
生命の極み、と言いますと大げさかもしれませんが、
すべてのものの頂点である気がするからです。
最も輝かしい季節だからでしょう。
春が愁いを感じるのも、秋が悲しいのも、夏のせいです。

蝉の声の記憶は何でしょう。自問してみます。
さまざまにイメージが浮かびますが、
大変でも、何かに打ち込んでいた時間を思い出しているようです。
私は通信教育で大学を卒業したので、夏はスクーリングのため、大学で過ごしました。
大変でした。けれども、充実していました。
そんな充実感を思い出しているようです。

幸福とは快楽ではないと知ります。
「それは、ほとんどの場合、勝利である」と言ったのは、誰だったでしょうか。
その「勝利」も、何に対しての勝利なのでしょうか。

比較的に物事をとらえる限り、勝利はないと思っています。