呼吸のように・・・

俳句のエッセー

沙羅の芽吹き

「力石を詠む」シリーズの最新版が届きました。
四日市大学教授 高島愼助先生からです。
力石は、各地の神社などに多く遺されています。
しかし、刻字があるなど、よほど立派な石でない限り、
自然石として失われつつあります。
高島先生は、その力石を調査し、保存のために活動なさっておられます。
その一つが、「力石を詠む」シリーズです。
七冊を数えるこの本には、力石を詠んだ短歌・俳句など297作品が収められています。
力石の息吹を、俳句によってお伝えできればうれしく思います。

以下には、「雉」の方の作品をご紹介いたします。

にび色に沙羅の芽吹きや力石あああ古岡壽美恵

力石五十貫とや琵琶熟るるあああ山崎桂子
力石に出会ったときの思いが伝わります。
最後に、拙句を…

下萌えや盤持石の影まろし
根上りの藤に抱かれ力石

高島愼助先生、ありがとうございました。