呼吸のように・・・

俳句のエッセー

青いちじく

教会の白イチジクは、まだ、青いちじくです。
イスラエルからのお土産にいただいたとか言われていますが、定かではありません。
ここ数年で、急に大きくなったそうです。
ところで、聖書には、いちじくのお話がたくさん出てきます。

エスを見ようとして、いちじくの木に登ったザアカイ。
徴税人の頭で、同胞から不正にお金を徴収したりしていたようで、
「金持ちであった」と書かれています。
背が低く、群衆に阻まれて、道を行くイエスを見ることができません。
そこで、木に登って待ちました。
「ザアカイ、急いで降りてきなさい。今日は、ぜひあなたの家に泊まりたい」
驚いたことに、イエスはザアカイに、こう呼びかけました。
ザアカイは大喜びし、家に招きます。
エスとともに食事をして、突然たちあがり、こう言いました。
「主よ、わたしは財産の半分を貧しい人々に施します。
 また、誰かからだまし取っていたら、それを四倍にして返します」
エスは、
「今日、救いがこの家に訪れた」と言い、
「失われたものを探して救うために来た…」
そう、お語りになりました。

私たちが、しきりに追い求めている、財産や地位や名誉。
しかし、本当に追い求めるべきは、他にあるとおっしゃいます。
心からの平安、あるがままの自分の肯定、
日々の糧、あなたの命の意味、
それらを、主はくださいます。

受けるより、与えることを…
愛されるより、愛することを…

エスを一目見んとして、密かにいちじくの木に登ったザアカイ。
しかし、それよりも先に、彼を認めて呼びかけられた主イエス
私たちも、そのように主に探し出され、呼びかけられています。
「そこから降りて来なさい」
そして、
「あなたの所に留まりたい」。
全き愛を与え、私たちの氷の心を溶かしてくださるでしょう。