呼吸のように・・・

俳句のエッセー

初桜

桜の花は、咲き始めると早い。
そして、散り急ぐ。
うっかりすると桜を目にしないで終わってしまうので、
花だよりに注意したりする。

桜は、始まりの時に咲く花。
桜には、希望がある。

初桜、その花の下で、
若くないご夫婦があった。
夫が妻を見る、その笑顔は、新鮮で温かだった。
くたびれた雰囲気もなく、よそよそしくもなく、
これが「愛情」というものかな…と、思ったりして。

桜。
愛しい花。
見る者に愛を与えてほしい。