呼吸のように・・・

俳句のエッセー

杉花粉

まだ、寒さが続いていますので、大丈夫と思いきや、
そろそろ花粉の飛ぶ季節です。
暖かな日は、なんとなく鼻がむず痒い感じですし、
咳も出たりします。
怪しい気配です。

オレンジ色の花粉は、とてもきれいです。
枝を揺すると、ふわっとオレンジ色が宙に飛ぶのには感動します。
もちろん、楽しんでいたのは、発症する前のこと。
今は、すべてが疎ましく感じられます。

「咳」や「くさめ」は、冬の季語です。
そして、「杉の花」は、春の季語です。
「杉花粉」や「花粉症」も春の季語として扱われていますが、
使い方が難しいように思います。
下手をすると川柳のようになってしまっていけません。
花粉の苦しみより、美しさを詠むのであれば、
やはり「杉の花」を使うほうがいいと思いますね。