呼吸のように・・・

俳句のエッセー

立春

今日から春。
暦の上では、春です。
が、今日は冴え返る一日。雪でした。
春の雪は儚く、うっすらと表面を覆い、すぐに消えてしまいます。
雪の上を歩くと、きゅ、きゅ、と音がするのは寒い時。
春の雪の足跡は、ヒタヒタと、そこから水を含んで融けてゆきました。

「春は名のみの…」
私たちの思いはあっても、時はまだ許しません。
人は、待つことが苦手なもので、
さまざまな思いにとらわれ、失敗も多いのかもしれません。

それでも春は、必ずやってきます。
心配しないでいいと言っているようです。
今日一日、また一日と過ごしていれば、
暖かな日差しに出会える時がやってくるのです。