呼吸のように・・・

俳句のエッセー

台風過

台風のあと、川の水が濁り、嵩が増しています。
浅瀬に何か魚が跳ね、そこに鷺が佇んでいました。
濁った水に、細い脚を立てて。
置物のように立ち、ふと首を伸ばして、
何かを狙っているようすです。
この辺りでは、最大の鳥。
鷺の食事には、もってこいの川になっていました。

人は、川の濁りに、
台風の傷跡を思うというのに…